今更だけど、これで良かったのか?【全中🚣♂️】 #113
少し前にTwitterで今年行われた、第41回全日本中学選手権競漕大会について気になるツイートがあったので今日はそれにまつわるお話。
これに関しては終わった話ですし、当事者間で話がまとまっているかもしれませんし、部外者がグチグチ言うことではないかも知れないので、そこはご理解の上お読みください。
ただ、今回のこの決定のような事が今後起きないようにする為にも皆さんで考えを深めていってもらえたらということで取り上げることにしました。
まずは、下の全国中学校ボート連盟のプレスリリースを読んでみてください。
第41回全日本中学選手権競漕大会開催時点における新型コロナウイルス感染の状況が見通せない中で、開催地の下諏訪町関係諸団体、長野県ボート協会、(公社)日本ボート協会とともに実行委員会で開催できる条件を検討し、「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」として取りまとめ、進めてまいりました。
大会開催の約一ヶ月前の6月5日開催の実行委員会において、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が発出されている地域所在の団体を除いた参加団体数が、ガイドラインに基づき2/3以上となることを確認し、プログラム作成、参加団体への連絡など最終準備を始めました。
6月18日に、6月21日以降の緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置対象の都道府県が決定したことから、ガイドラインに基づき実行委員会から対象都道府県市町村所在の開成中学校ボート部様、江戸川ローイングクラブ様、横浜ジュニアローイングクラブ様、清風中学校ボート部様、神戸ローイングクラブ様に「本大会における緊急事態宣言・まん延措置区域該当団体の対応について」により、当日までに宣言が解除されないことを想定する中で参加制限をさせていただきました。大会参加に向けて、感染防止に努めながら日々の練習をされてきた選手、団体顧問、保護者の皆さまにとって大変厳しい対応となりましたことについてお詫びを申し上げますとともに、ご理解をいただきますようお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症は、まだ予断が許されない状況が続いており、大会が開催できるよう、今後も関係諸団体と連携して進めてまいります。
2021年7月6日
全国中学校ボート連盟 会長 中原 克己
CIte: 全国中学校ボート連盟
と言う事で、ざっくり言うと、前文発表時点(大会期間中)で緊急事態宣言の解除が見込めない地域の中学校やクラブは参加を制限すると言うことです。
この決定に際し、該当団体には連盟や実行委員会の方から事前に打診があって、了承した上でこの様な決定に至ったのであれば別に構いませんが、もし、実行委員会側がこの様な決定を先にし参加は控えてくれと言うことであれば個人的に大問題だと思います。
もちろん、緊急事態宣言が発令されている自治体はそれなりの陽性者や医療逼迫が起きていることが予想されるので、対象自治体の団体はもちろん、そもそも、県民、市民は自粛等を求められていますので、特に罰則などはありませんが、県外への移動など自粛を求められています。
では、緊急事態宣言が発令されていない都道府県はどうでしょうか?コロナウイルスは蔓延していないのでしょうか?していますよね?
では、発令されている地域の人間が危険で、発令されていない地域の人が安全である根拠はどこにも有りません。
まして、大会14日前に部活やクラブ内でクラスターが発生したので参加は自粛してくれというのであれば、納得はできますが、しっかり対策している学校やクラブもあります。そういった状況の中で、地域で参加の可否を決断すること大げさに言うと差別です。いや、大げさに言わなくても、差別に繋がりかねません。
では、どうすることが1番良い方法だったのかというと、防疫対策を徹底することを条件に、全学校、クラブを参加させるか、延期または中止にすることです。大会要項にも大会の14日前からの体調スクリーニングを求めており、体調の異変があれば参加は認められないとなっています。
実行委員会はなるべく、予定通り開催させることを優先したのだと思いますが、参加できなかった選手の気持ちは本当に考えたのでしょうか?
ましてや、全国と名前がつく大会で特定の地域を指して参加を拒否することは法律違反や憲法違反になりかねません。
偏見差別は、基本的人権の尊重を基本原則とし、個人の尊厳、自由及び人格権(憲法13条)並びに法の下の平等(憲法14条)を保障する日本国憲法の下、感染者やその家族等の人格や尊厳を侵し、また、生活に重大な悪影響を与えるものであり、決して容認し得ないものである。
Cite: 日本弁護士連合会
もちろん、スポーツは生活に重大な影響を与えないと言われるとそうですが、中学生の子供達に、あなたは東京に住んでいるから大会は出れません!と言われて理解できますか?
しかも、相手は中学生です。高校生や大学生以上であれば、SNSなどで発信して大人を巻き込んだ議論まで発展し、世論まで動かすことができるかもしれませんが、まだ未成年で立場の弱い子達に対して、実行委員会で決定したからそれに従えと言うのは酷としか言えません。
一応、日ボ自体も、インカレや全日本に関しては、延期という判断がなされていますが、これはたまたま、埼玉県が緊急事態宣言の対象であり、且つ東京や埼玉からエントリーが多いので流石に東京や埼玉を除外して開催するとは思いませんが、 全日本中学選手権競漕大会も日ボも主催の立場ですので、その辺もう少し助言なりできなかったものか気になるところです。
ということで、今回は少し前の出来事になりますが、この判断は本当に正しかったのか。検証の意味と今後の教訓として、書いてみました。
もし、ご意見ご感想等あれば、コメントでも、SNSでも、コンタクトフォームでも、何でも構いませんので、お寄せいただければと思います。