中国の勢い。怖いよね。 #50
今、UEFA EURO 2020(サッカーヨーロッパ選手権2020)の真っ最中で、今日はドイツ対ハンガリーの試合がありましたが、そこに出ているオフィシャルスポンサーにTik Tokとvivo(歩歩高電子グループ)、Alipay、Hisenseと計12スポンサー中4つもつまり1/3が中国系がスポンサーでした。
ちなみに、ドイツの企業のスポンサーはVolkswagenとlieferando(Uber Eats的な感じの企業)の2つ。オランダの企業のスポンサーはHeinekenとBooking.comの2つでした。
まー別にスポンサーぐらいどこの国の企業でもいいだろうって思われるかもしれませんが、やっぱり、最近の中国の情勢を見ていると静観はしていられません。Ḡ7、主要7ヵ国首脳会議でも共同声明には台湾海峡など中国けん制が盛り込まれましたが、どうも、パットしないというか、自分の今住んでいるドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ドイツは非常に中国と近い仲なので、完全に反中国包囲網に乗り気ではない様にしか見えません。
中国が毎年輸入する自動車とその部品の中で、ドイツ製品が占めるシェアは約30%に上る。中国が輸入する機械の15%がドイツからの物である。ドイツの勤労者20万人が、中国への輸出に関わる仕事をしている。貿易立国ドイツにとって、13億人の民を抱え、急激に所得水準が上昇しつつある中国は極めて重要なマーケットだ。国内の労働コストが高いことに悩むドイツ企業にとっては、中国の割安な人件費も大きな魅力である。実際、中国に工場を持つドイツ企業の40%以上が、「今後生産を拡大する」と答えている。中国からの輸入金額は過去10年間でおよそ4倍に増えて、700億ユーロ(約8兆4000億円)に近づいている。ドイツが商品を輸入する貿易相手国として、中国はオランダに次いで世界で2番目の地位にのし上がった。
Cite: ドイツニュースダイジェスト 中独関係はどうなるのか より
ウイグル、チベット、香港、そして、台湾への中国の圧力や人権侵害とビジネス(経済)は別と考えている、ドイツの経済界は多く、上の記事の抜粋にも書かれているように、ドイツの主要貿易相手国である中国を切るとドイツ経済にも大きな影響を与えかねないと考えているようです。
だけど、ドイツ政界よ、ドイツ経済界よ本当にそれで良いのか?って話です。(もちろん、日本も他人事ではありません。日本も中国に甘々で見ていてうんざりします。自民党も何やってるんだって思います)
ドイツで自民党にあたるというか、それに近い政党とするとCDUですが、メルケル首相(CDU)は今年の任期をもって首相から退く事になっていますが、ポストメルケルは誰になるのか、どの党が与党になるのか未だに予想がついていません。
そして、最近ようやく、CDUのポストメルケルに出てきたのが、自分の住んでいるノルトライン・ヴェストファーレン州首相のArmin Laschet(アルミン・ラシェット)ですが、彼もどうもメルケルの今までの政策や思考を引き継ぐと考えられていて、雲行きは怪しいです。
Cite: © Land NRW https://www.land.nrw/
もちろん、中道右派のCDUやCSU勝つ補償もなく、国民民主党や立憲民主党の様な左派勢のSPD(前二者と連立中)やBündnis 90/Die Grünen(緑の党)と言ったリベラル勢力が躍進してくる可能性もあり、ますます、中国との関係が気になるところです。