ドイツも選挙!2021年ドイツ連邦議会選挙 #142
日本では、次期首相を決める、自民党総裁選挙が盛り上がっていますが、総裁選はあくまで、自民党内の議員と自民党員のみで行わる選挙なので、一般国民は直接的な関わりはありませんが、その後の衆院選が10月末から11月頭にかけて行われる予定で、自民党の議員にとっては総裁選の結果でその後が左右されかねませんし、自民党自信も最近の世論調査の結果などを見ると余裕をぶっこいてはいられません。
さて、ドイツでも今週末9月26日にドイツ連邦議会選挙の投票が行われます。
もちろん、ドイツにも期日前投票があって、ドイツでは、郵便投票も以前から一般的で、特にコロナ禍に置いては郵便投票の利用率が高いようです。
そして、今回の目玉は16年間首相としてドイツを牽引してきて、引退を宣言したメルケル首相の後継を決めるドイツの将来を左右する選挙でもあるので、日本としても、いや世界としても目が離せません。
ドイツの選挙制度は小選挙区比例代表併用制(日本は小選挙区比例代表並立制)で政党の得票率におおじて議席配分が決まる比例代表制が基本で、且つ、特定の候補者に票を投じる小選挙区制の要素が入っています。任期は4年。
基本議席は598、小選挙区が299議席で有権者は小選挙区の候補者と政党をそれぞれ一つずつ選び、比例票の得票率におおじて、各党の議席数が決まり、議席は小選挙区で当選した議員、残りは政党の上位から選ばれます。
ドイツの公共放送が行った世論調査では、中道左派の社民党(SPD)が26%、メルケル首相が所属する中道右派のキリスト教民主(CDU)・社会同盟(CSU)が22%、第三極、環境保護などを掲げ、若者に人気のある緑の党(Grünen)が15%、産業界よりの自由民主党(FDP)が11%、極右政党と言われているドイツのための選択肢(AfD)が11%、旧共産党をルーツを持つ左派党(Linke)が6%と言う感じです。(9月16日時点)
前回、2017年に行われた選挙ではCDU・CSUが32.9%の得票率で2番手のSPD、20%を引き離して勝利しましたが、今年7月にノルトライン=ヴェストファーレン州をメインに発生した豪雨災害の被災地で同州の首相兼、ポストメルケルと言われてた、ラシェット首相が囲みの場の後ろで談笑していた姿が撮影されたことも、SPDに遅れを取っている原因ともされています。
これ以外にも、緑の党の首相候補の詐称や著作での無断引用が発覚し失速、日本もそうですが、選挙前になってくると色々なスキャンダルが出てきます。
また、今回も単独過半数を得られる見込みのある政党はなく、複数政党はによる連立政権が発足すると見られていますが、格差是正、気候変動が今回の選挙の大きな争点とされていますが、各政党、それぞれの業界からの支援もあるため一つの方向へ向かうことも厳しく、どこで折り合いをつけるかも争点になりそうです。
また、親中路線を維持してきたメルケル首相ですが、最近の西側諸国による、中国やロシアへの対応をどうするか、そして、米国と良好な関係を築いていけるかどうかも、国民の注目が高いポイントです。