【質問回答】カーボンチューブとバックウイングの違いは? #183
【質問内容】
ツィッターで艇速1センチメートルという名で活動しているものです。
いつも読ませて頂いています。
カーボンチューブのバックリガーを使われなくなって久しいですが、やっぱりウィングタイプに比べるとパフォーマンスは劣るのでしょうか?
いつもありがとうございます!
自分自身、カーボンチューブの艇にそこまで頻繁に乗っていた訳では無いので、そんなこと無いと思われる方もいるかも知れませんが、良い意味でも悪い意味でも癖のあるリガーだとは思います。
軽さの面では、もしかしたら1番軽いかもしれませんし、3点アルミパイプよりパワーも伝わりやすいかと思います。
メーカーにもよるかもしれませんが、一度セッティングをすると、リガーをばらしても比較的同様のセッティングが維持されやすいかな?とは思いますが、ウイング系と比べると劣るかもしれません。ただ、メーカーによっては、スパンの調整の微調整が不可能な仕様になっていたり(ネジ穴式)、刻みやネジ穴が左右で数ミリずれているので、左右対称じゃなかったり、工作が必要になってくることもあるので、そこは微妙なところですし、カーボンチューブの後期の製品は大丈夫ですが、スパン調整用のボルトの部分がカーボンチューブのリガー本体にめり込んで、そこから水が入り腐食している個体もあったので、モノによったらリガー全体を新品に交換するほうが良いかもしれません。
また、カーボンチューブに限らず、カーボン製品にはつきものですが、年代物になると、経年劣化でリガーが柔らかくなるというか、パワーの伝わりが悪いなと感じます。自分が今まで乗ったものも年代物(10年前後)ばかりで、その点は気になりましたが、新品であればそのへんは問題ないかと思います。ただ、バックウイングもかなりメジャーになってきた中であえて、カーボンチューブを選ぶ意味は無いと思いますが…
そして、これは、初期の頃のバック系リガー全般に言えることですが、ローロックを支える弧の部分がカーボン製の物はできれば、アルミ製の新品に交換するほうがベストです。というのも、その部分はかなりのパワーが伝わるところで、弧を固定するためにアルミ製のパーツでクランプする形になっていますが、そこの精度と度重なる締付けによって不規則な力がかかりパックリ2つに割れてしまうというのを何回も見ています。
弧をクランプ固定する方法も前後左右、同時に固定しなければいけませんし、一転のネジで固定するので、個人的にはもっと他の方法で簡単に固定する方法は無いのか?とは思っていますが、欧米2メーカーは現在もその方法が最善と思っているのか改善はされていません。
それから、カーボンチューブに限った話では無いですが、頻繁に角度の調整をすると、その弧の部分に癖が付いてしまい、数ミリ単位で角度を変えようとしてもなかなかうまくいかないなんてこともありますので、そのときは、新品に交換するのがベストです。このパーツは消耗品と思っても問題ないでしょう。
結論になりますが、今から新しく買うのにカーボンチューブを選ぶ意味も無いし、バックウイングよりも劣るとは思いますが、カーボンチューブ艇があるのであればそれを使っても問題は無いレベルだと思います!