全日本間近!艇磨き、コーティングやってる?ドイツは… #352
とあるローイング関係者から
全日本前だから、ボートを洗って、コンパウンドをかけようと思っているんだけど、なんかおすすめのコンパウンドってある?
って質問をいただきました!
答えは、コンパウンドをかけるのはおすすめじゃないからやめておけ!です!
あくまで、個人的な意見だと思って読んでいただければと思いますが。
じゃぁ、どうするのがいいのか?ですが、個人的には食器洗いや車用のカーウォッシャーで洗うだけ、それにくわえて、どれだけ効果が持続するかは不明ですが、やるのであればガラスコーティング剤やナノテクスチャコーティング剤を塗布し、磨き上げることです。
よく、車用のコンパウンドを使ってボートを磨いている人を見ますが、鏡面磨き、鏡面仕上げ、ツヤとかをパッケージに書いているコンパウンドを見かけますが、市販されている殆どのコンパウンドは油性で油分を含んでいることがほとんどです。
市販のコンパウンドを使うと、ボートについている細かいキズが消えて、超光沢、滑らかになりますが、それは一時的に傷を埋めているだけ、もしくは表面の塗装を削り取って平らにしているだけで、実際には有限である塗装面を削り取っていることになりますし、実はツルツルの表面は逆に水の抵抗を増やしているという研究結果も発表されています。
なので、コンパウンドをレースごとにかけたり、定期的にかけたりすることはおすすめではないのです。
それに比べて、ガラス系コーティング剤やナノテクスチャコーティング剤は細かい繊維のようなもので表面を保護するので、少なくとも、水の抵抗になるような逆効果にはならないでしょう。
また、傷が入った場合でコンパウンドをかけるのは仕方ないかもしれませんが、黄ばみに使用するのも、これまたおすすめしません。
戸田で漕いでいる場合特に黄ばんでいるボートをよく見かけますが、その場合は、ゲルコートに対応した工業用酢酸または、カルキ除去洗剤(日本ではあまり売っていないかも)、もしくはどれぐらい効能があるかは分かりませんが、食用酢等洗うと黄ばみを除去することができます。(ただ、ゲルコート面が溶ける可能性もあるので、あくまで自己責任でお願います。)
じゃぁ、ドイツの場合はどうしているのか?
日本やイギリスのような島国以外の国では、ミネラルを多く含む水が湧く、採水されていることがほとんどで、トレーニング水域も例外ではなく、1年や2年しか経っていない新しいボートでもカルキで真っ白になります。
なので、定期的にカルキ除去洗剤で艇を洗います。
上の写真はフロッシュのものなで環境配慮のものですが、界面活性剤が入ったものを利用することもあります!
ということで、大会前になるとボートをキレイにするのもいいことですが、使う洗剤や溶剤には気をつけて、逆効果になっていないかも確認してみてはいかがでしょうか?