スポーツ施設の持続可能性 レガッタコースケルンで超大規模フェス開催 #402
今日の話題は、東京オリンピック後の施設をどうするのか問題の参考にもなることだと思うので、日本も参考にしてみては?と思います。(もちろん、一部問題のない施設もあるでしょうが。)
スポーツ施設の問題として、毎週末スポーツイベントや平日の朝から夜までスポーツをする人の利用があればいいですが、通常、平日の日中は利用者がほぼいない、スポーツイベントも毎週行う程ないというのがほとんどでしょう。
これを少しでも解消するのに役立つのが、公園の併設、商業施設の併設でしょう。ただ、立地的にもそう簡単に整備できない場所も多いのが現実でしょう。
ローイングで挙げてみれば、前のオリンピックで利用した戸田オリンピックボートコースはレガシィ施設としてかなり利用率が高いはずですし、競艇場も併設ということから、イベント施設としての役割もありどちらかというと、成功した施設の一つでしょう。
ただ、問題点もあって、反対側は荒川なので問題ないですが、開発が進み、マンションも多く立つようになりました。そうなってくるのが、騒音問題で大規模なイベントを行うにも、限度があります。実際、応援の音がうるさい等の苦情も寄せられています。(これに関しては、目の前にレガッタコースがあるのを承知の上でマンションを購入したんだろ!って関係者は思っていますが、おそらく、不動産屋そのことを伝えていないはずです。)
では、いつも、自分たちがトレーニングしているケルンのコースはどうでしょうか。
レガッタコースケルンは、フューリンゲン湖といういくつかの湖とレガッタコースからなる、かなり大型の公園で、南側と東側は自動車専用道路、更にその先には、配送センターとFordの自動車工場があります。
北側、西側には軽く森を挟んで住宅街、団地があり、生活空間とはかなりの距離があり、一番メインの島(艇庫がある島)から最寄りの住宅まで、1km以上距離が離れています。
そうなると、騒音についての問題がほぼなくなります。
そこで、行われるのが、巨大な音楽フェス、サマージャム(Summer Jam)で例年7月頭の週末に開催されます。
世界各国から3万人前後が集まるかなり大規模なイベントで、ヨーロッパのレゲイフェスティバルとしては最大級です。
昔は、違う場所で開催されていたようですが、収容人数の関係から、フューリンゲン湖で開催されることが決まったようで、周りも湖や高速道路で囲まれている、住宅街も離れていることから、エリアの管理もし安いことから、大型イベントにはうってつけの場所です。
しかも、上で書いた通り、住宅街までは最低1km以上離れており、かなりの騒音を出しても、魚や鳥がびっくりするぐらいで、迷惑になることも少ないです。
開催期間は金道日の3日間ですが、流石に大規模イベントということもあって、その準備は10日程まえから始まります。
まず、レガッタコースや湖の周りの外周をフェンスで囲い、その後、艇庫がある島に2つのステージを設置、周辺にある、駐車場にも、大量のコンテナ型プレハブが運ばれ、スタッフの待機やイベント運営用のオフィスが作られます。
そして、火曜日ぐらいからは、レガッタコースを含め一帯がすべて立入禁止になり、更に設営やリハーサルが進みます。
なので、イベント前の火曜日からイベント終了の翌週水曜日ぐらいまでは完全に閉鎖され自分たちローイング、カヌー関係者もケルン市へ申請して認められた時を除いてトレーニングをすることはできません。
そういう理由があって、先週末あったビッグボート選手権の積み込みも月曜日に行ったのです。
また、このイベントは公式でキャンプも認められており、楽しいそうで、自分も行ってみたいなと思いますが、レゲエにはあまり興味もないので、これが、もしポップスとかヒップホップイベントなら…って毎年思っています笑
そして、このような大規模イベントにピッタリな場所、日本にもありますよね!
そう!東京オリンピックで新設した、海の森水上競技場です!
周りに住宅街はなく、場所は無限にあり、騒音を撒き散らして、大騒ぎしても文句を言われない、ましてや、本来のローイングの利用者も少ないので、もっとローイング以外の用途で利用してもらい、施設利用料を稼いでもらいたいですね!